腱鞘炎についての解説【2023年版】

目次

腱鞘炎について

腱鞘炎と聞くと腱が炎症するというイメージがありますが、実際は腱の周りと包み込んでいる腱鞘とよばれる筒状の鞘の部分に炎症を起こすことをいいます。

手指に起こる「ばね指」や親指の腱鞘が痛くなるドケルバン病などが有名で、それらも腱鞘炎の一種です。

腱は腱鞘という鞘の中を通っていますが、通常は滑らかで摩擦がなく手指の屈曲に応じて抵抗なく動くことくができます。

その部分になんらかの原因によって炎症が起こると腱鞘のすべりが悪くなり摩擦が生じてしまいます。

そのとき痛みとして感じることになります。

炎症が起こる原因としては、手指の使いすぎなどがあります。

手や指をたくさん使う職業関連から起こるものもありますが、最近、スマホやパソコンの長時間の使用が原因で、腱鞘炎になる人が増えています。

腱鞘炎は、一般に男性よりも女性に多いといわれます。

それは出産に関係するエストロゲンとプロゲステロンの2種類のホルモンが関係していると言われています。

腱鞘炎の種類と症状について

腱鞘炎は種類によって症状が変わっていきますが、なかでも最も多いとされているのが「狭窄性腱鞘炎」です。

指の屈伸運動によって痛みが起こったりします。

腱鞘炎は痛む場所によって病名が変わり症状も特有ななものになってくるので有名なものをいくつか紹介していきたいと思います。

腱鞘炎の種類①狭窄性腱鞘炎

腱鞘炎は体を動かす腱と、それを支える腱鞘に起きる炎症によりみられる症状です。

そうした腱鞘炎の一種が狭窄性腱鞘炎です。

症状が悪化して痛みが強くなると日常生活に支障が生じます。

身近なトラブルですが、特に手をよく使う方や女性を悩ませているといえます。

狭窄性腱鞘炎の種類①ばね指

指関節を曲げようとすると引っかかるように指が弾ける症状がばね指の特徴。

女性の大人に多いと言われております。

ばね指は指の関節の動作に関与する「腱」に炎症などの異常が生じる事が主な原因となって発生します。

狭窄性腱鞘炎の種類②小児ばね指

小児ばね指は小さな子どもの指がなかなか伸びさないことをお母さんが発見することによって見つかるケースが多いです。

親指の第一関節に発症することが多いです。

通常のばね指との違いは何かというと、ばね指の場合は腱鞘滑膜自体に炎症が起こり腫れることで腱の通りが悪くなり痛みが発症します。

小児ばね指の場合は腱鞘滑膜ではなく腱そのものが晴れて腱鞘滑膜を通りくくなっているのが原因となります。

小児ばね指はしっかり治療をすれば保存療法でも8割は良くなるとと言われています。

狭窄性腱鞘炎の種類③ド・ケルバン

親指側の手首には親指の腱を通すトンネルである腱鞘というものが存在します。

その腱鞘の中を短母指伸筋腱と長母指外転筋腱と2本の親指の腱が通っています。

その2本の腱が炎症する症状ドケルバン病と言います。

他の指と違い親指の腱は2本腱鞘を通っているため症状がでやすいと言えます。

執筆な細かい手先の作業をする職業などの多かった症状ですが、最近ではスマートフォンやパソコンのやりすぎなどで若い人に発症すること例が多くなっているのが特徴です。

腱鞘炎の種類②化膿性腱鞘炎

化膿性腱鞘炎とは、普通の腱鞘炎とは違い怪我などの外傷によって細菌が傷口から侵入し化膿してしまい腱や腱鞘内にまで化膿が広がりってしまうのが原因となる腱鞘炎です。

痛みはかなり強いのが特徴です。

これは通常の腱鞘炎になったことのない人でも条件が合えば誰にでも発症する可能性があります。

化膿性腱鞘炎の治療としては、細菌の侵入による炎症を抑える為の抗生物質などを投与し安静にします。

腱鞘炎の種類③アキレス腱鞘炎(アキレス腱炎)

通常は手指に多い腱鞘炎ですがスポーツなどの足のオーバーユース(使いすぎ)によっても腱鞘炎になる場合もあります。

とくにアキレス腱は人体の中でも非常に大きな腱でありランナーやフィギュアスケート選手によく見られる炎症です。

腱鞘炎の種類④テニス肘(上腕骨外側上顆炎)

テニス肘の主な症状は肘の外側や内側の痛みです。

この二つの部位には指先を動かすための筋肉が多く集まって付着しています。

テニスをされる方は、ラケットをにぎる力が強かったり、ボールを打つ際に必要以上に手に力が入ってしまうということなどが原因となり、筋肉が拘縮し、痛みを発症すると考えられています。

つまり、なんらかの理由で指先に力が入り続けることにより肘につながる筋肉に負担がかかってしまい、肘の部分が炎症を起こしてしまうというわけです。

腱鞘炎の原因①手指の使いすぎ

原因の多くは「使いすぎ」によるものだと言われています。

特に同じ動作を繰り返す「反復動作」がよくないとか…。

だから、手を毎日たくさん使うピアニストや漫画家、小説家に多いというのも納得ですね。

他にもパソコンのキーボードの打ちすぎやマウスの使いすぎ、長時間の編み物などでも腱鞘炎になります。

ゴルフの練習を始めたばかりの人は、小指に力を入れ過ぎて、小指の腱鞘炎になりやすい、なんて話もあります。

腱鞘炎の原因②ホルモンバランスの乱れ

妊娠・出産の際に多く分泌されるプロゲステロンは、腱鞘を収縮させる作用があるため、育児で手を酷使することにより、腱と腱鞘の間で摩擦がおきて腱鞘が熱をもち、腱鞘炎の発症リスクが高まります。

更年期を迎えると、エストロゲンの分泌が急激に減少します。

エストロゲンには腱や腱鞘の弾力性を保持する働きがあり、このエストロゲンが減少するため、腱鞘炎の発症リスクが高まります。

腱鞘炎の原因③他の病気の関連

ケガや病気が原因で、腱鞘炎になることがあります。代表的な傷病には以下のものが挙げられます。

☑️関節リウマチ

☑️痛風

☑️変形性関節炎

☑️骨折や脱臼後の後遺症

☑️感染症(結核による結核性腱鞘炎、細菌による化膿性腱鞘炎など)

☑️糖尿病

☑️透析をしている人

糖尿病やリウマチ、透析などが原因でなるばね指は多発性(複数の指に症状が出る)になることが知られています。

腱鞘炎の予防策①アイシングをして患部を冷やす

アイシングしたほうが良いのは、腱鞘炎の初期、患部が熱を持っている急性の炎症が出ている時です。

オーバーユース(使いすぎ)による痛みが強く出てしまった場合や、とくにスポーツをする人はこういったケアをすることは大事になってきます。

腱鞘炎の予防策②患部を温めて血行を促進

痛みが和らぎ患部の熱や腫脹が治まったら次に温めて血行を促進してあげましょう。

部の新陳代謝が良くなって組織が早く修復されるようになるためです。

使い捨てカイロや洗面器にお湯を貯めて手を入れてあげるといいでしょう。

もちろん入浴中に温めてあげるのもいいと思います。

ただし炎症期には逆効果なのであまり患部を温めすぎないように注意しましょう。

腱鞘炎の予防策③患部を休ませる

とくにスポーツやスマートフォン、パソコンなどの使用によって起こる痛みは、これらを中止させることによって劇的に回復する場合があります。痛い場合は無理せず休ませることはとても大事です。

腱鞘炎の予防策④指や前腕のストレッチをする

筋肉が硬くなると関節の動きが悪くなります。

関節がスムーズに動かせなくなると余計な力は入ってしまうので、それが腱鞘炎に繋がる場合があります。

手首や肘に付着する筋肉をストレッチして関節を柔らかくすることにより腱鞘炎の予防ができるのでぜひやってみてください。

指や前腕のストレッチ①手首の甲側を伸ばす

①手首を内側に曲げて10秒間、その反対に曲げて10秒間キープする

②1を5回繰り返す

指や前腕のストレッチ②手首の掌側を伸ばす

①腕の肘から手首までを机の上に乗せ、手のひらは机に伏せておく

②もう片方の手で1の指先をつかみ、手の甲側に持ち上げる

③そのまま静かに手首を反らせた状態で10秒くらいキープする

④もう片方の手にも1~3を行なう

指や前腕のストレッチ③指を1本ずつ伸ばす

①手の甲側に向かって静かに反らす

②1を2~3回繰り返す

腱鞘炎のまとめ

腱鞘炎といっても様々な種類があり、治療方法もたくさんあります。

どれをどう選べば確実に腱鞘炎が改善するのか?

それは、腱鞘炎の原因から施術しなければいけません。

腱鞘炎の原因は人によって違います。

股関節が原因の人もいれば、肩甲骨が原因の人もいます。

当院では腱鞘炎の根本的な原因を突き止めて、確実に改善していきます。

もしあなたが、遠回りせずに確実に腱鞘炎を改善したいと思うならぜひご連絡ください。

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