シンスプリントについての解説【2023年版】

目次

シンスプリントについて

シンスプリントとは、走ることが多いスポーツを行っている人に多く、「スネの内側」が痛くなる症状です。

運動のやり過ぎだったり慢性的に痛みが長引いたりするので”過労性脛部痛”とも呼ばれます。

人によっては「外側」にも、痛みが出る場合があります。

シンスプリントになる人は、部活を始めたばかりやスポーツ、ランニングなどを始めたばかりの人に多く起きるのが特徴です。

痛みを我慢して走っていると走れなくなってしまい、病院で疲労骨折と診断されて長い間運動を中止 せざるおえないこともあります。

また時間がたつと非常に治りが悪くなり、早期に治療を始めなければなりません。

シンスプリントは主に片足から起こりますが、痛みを感じる足をかばうようになる結果、もう片方の足にも負荷が増すため、両側痛くなる方が全体の45%にのぼります。

シンスプリントの症状

☑️スネの内側が痛い
☑️ふくらはぎが痛い
☑️スネの内側の骨を押すと激痛がする
☑️走ったり、ジャンプをすると痛い
☑️ズーンと、鈍い響くような痛みがある
☑️骨がきしむような感じがする
☑️歩いたり、立ったりするだけで痛い
☑️何もしなくてもずっと痛い
☑️ランニングやジャンプ動作を繰り返しおこなうスポーツをおこなっている方。

シンスプリントが多い競技:男性

一位 陸上競技(マラソンなどの中・長距離)

二位 サッカー

三位 野球

四位 バスケットボール

シンスプリントが多い競技:女性

一位 バスケットボール

二位 陸上競技(マラソンなどの中・長距離)

三位 エアロビクス

四位 バレーボール

シンスプリントの原因について

前述した通り、運動を始めた初心者の方に発症しやすく、特にアスファルトなどの硬い地面や床面で走ったりジャンプをする競技に頻繁に起こりやすい症状です。

痛みを誘発した状態で競技を 続けていると、すねに付着する部分で、筋肉や骨膜の微細断裂を起こし、痛みなく競技をおこなえるまで時間がかかることがあります。

シンスプリントの原因①過度な練習・間違ったトレーニング方

とくに運動に慣れていない方が無理して練習量をこなそうとするとシンスプリントになる確率が増えます。

また練習方法でも同じ動作の繰り返し(反復運動)や体の軸のの使い方に問題があることも足に余計な負担をかける誘因となります。

シンスプリントの原因②身体的特徴(O脚、偏平足、浮き足など)

O脚や足の裏が平になってしいまう扁平足などはシンスプリントになりやすいと言われています。

また、回内足といい、靴の踵の外側がすぐすり減る人は、下肢の内側に力が加わりやすくシンスプリントになりやすいといわれます。

そのほかには、立ったときや走る時に足の指が地面と接しないで浮いている人、いわゆる浮き足です。

足裏全体を使って体重移動(踵→足裏→指先)ができていない人は注意してください。

シンスプリントの原因③走る環境

コンクリートなどの固い地面を走ると足に負担がかかり起こりやすくなります。

特に舗装道路でのランニングは誘因となる可能性があります。

また舗装道路は水はけをよくするために真ん中が高く両端が低いという作りになっていますので、片方の足に負担が偏ってしまう場合もあります。

シンスプリントの原因④靴の選び

ソールとヒールがしっかりしているもので、柔軟性のあるものを選びます。

すり減った靴はこまめに変えなければなりません。

もったいない、まだ使えるからと言って何年も同じ靴を履き続けるのは好ましくありません。

シンスプリントの原因⑤体力に合わないトレーニング

運動を始めるとついはりきってやり過ぎてしまうとうケースはよくあるかと思います。

筋力のバランス・筋持久力・ 柔軟性などが低下している状態で無理な運動を始めるとシンスプリントや他のケガも起こりやすくなるといわれています。

シンスプリントの原因⑥姿勢が悪い

走る姿勢が悪かったり、猫背が癖になっている人は運動時のフォームが崩れやすくなります。

結果、力がうまく分散されず、その負担が足に集中するとシンスプリントや下肢のケガに繋がりやすくなります。

シンスプリントの予防

シンスプリント発症後、競技復帰を速やかにすすめるためにベストな対処方法をお伝えします。

シンスプリントの予防①痛みが治まるまで練習を休む

痛みを我慢しながら練習を行わないようにしてください。

慢性化や重篤化の可能性が高まります。とくに注意が必要なのは中高生や学生の方です。

部活などでなかなか休むのが気まずかったり、大会のために痛みを無理して練習をしてしまう子が多いです。

シンスプリントの予防②アイシングをする

練習後のアイシングは炎症を抑える効果があります。

水でひざ下を冷やすのもいいし、氷のうで患部のみを冷やすのもいいでしょう。

アイシングで痛みが引いたらそのままにせず温めて血行循環を良くします。

シンスプリントの予防③セルフマッサージを行う

自分の手で揉んだりして筋肉を柔らかくします。

手のひらを使って足首から膝に向かって優しくさすってあげましょう。

痛気持ちいいからと言って圧をかけすぎないようにしましょう。あくまでも優しくです。

シンスプリントの予防④ストレッチ

ストレッチにより筋肉を柔らかくすることはシンスプリントの予防に効果的です。

ただし、注意点があります。

シンスプリントの痛みがある時には、ストレッチはやめたほうが無難でしょう。

なぜなら筋肉を硬くしてしまったり伸ばしすぎて余計に筋損傷を招く恐れもあるからです。

ここでは予防のためにやっておきたい3つのストレッチを紹介します。

ストレッチ:ふくらはぎ

ふくらはぎのストレッチもシンスプリントの緩和に効果的ですので、積極的に行いましょう。

①脚を前に伸ばして、座った姿勢から始めます。

②次にタオルを片足にひっかけ、ゆっくり引っ張り、足裏を伸ばします。

③10~15秒間キープして、片足ずつ2~3回行いましょう。

ストレッチ:足首とすね

①まず正座をします。

②次にその状態からストレッチをする片側の膝を持ち上げます。

③前スネの筋肉が伸びます。少しずつ続けることで、筋肉が柔らかくなり、ひざがより高くまで上がるようになります。

両側を30秒間行ってください。

ストレッチ:足の指

①椅子にすわり伸ばしたい(右側)足を組みます。

②右手で組んだ足首を掴み動かないようにしっかりと固定します

③左手の各指を足の各指に1本ずつ入れていきます。

④その状態から足首を回していきます。

自分自身でも足首がどのくらい動くか確認しながら大きく回していきます。

時計回りに20回、反時計回りに20回行ないましょう。

シンスプリントの予防⑤トレーニング

トレーニングはシンスプリントの予防には適していますが、まだ痛みがありシンスプリントを回復させる段階では、行わなくても大丈夫です。

痛みがあるのに無理して行うことにより症状が悪化する場合もあるので注意しましょう。

トレーニング:足に負担のかからないトレーニング

下肢に負担をかけずに体力を維持するためのトレーニングを行います。

水泳、自転車、クロストレーナー、チューブを使用したトレーニングが有効でしょう。

①壁に背中を付けて立ち、寄りかかった姿勢で両足を30cmほど前に出します。

②かかとを床につけたまま、つま先が自分の方向へ向かうように足首を曲げ、床の方へ戻します。

③このときつま先が途中、床につかないようにします。

④10~15回を3セット行いましょう。

まとめ

シンスプリントといっても様々な治療方法があります。

何を選べば確実にシンスプリントが改善するのか?

それは、シンスプリントの原因から施術しなければいけません。

シンスプリントの原因は人によって違います。

股関節が原因の人もいれば、内臓が原因の人もいます。

当院ではシンスプリントの根本的な原因を突き止めて、確実に改善していきます。

シンスプリント