有痛性外脛骨(外脛骨障害)についての解説【2023年版】

目次

有痛性外脛骨について

外脛骨とは足の舟状骨と呼ばれる骨の内側に余分に骨ができてしまう疾患で、15~20%の人に存在が認められます。

痛みなどの症状がなければ何も問題ありませんが、痛みが出てしまった場合には治療が必要になります。

有痛性外脛骨は若年性のスポーツ障害として数多く見られる疾患の一つで外脛骨が原因で痛みが出たり腫れたりする場合がありますが成人になって疼痛が発症することも少なくありません。

有痛性外脛骨の症状

足の内側にある外脛骨部の熱感や腫脹、疼痛などの炎症が発症します。

激しい痛みではないため、歩行などは可能な場合が多いですが、スポーツや学校の部活、体育が困難になることが多いです。

有痛性外脛骨の原因は何か?①スポーツ

有痛性外脛骨」は、スポーツ障害の1種です。

痛み発症するメカニズムとしては、捻挫や繰り返される後脛骨筋の引っ張る作用によって、外脛骨部分が舟状骨の部分からはがれるようになって、その部分で炎症をおこします。

まだ筋肉や身体が成長過程である20歳未満の児童や生徒さんに外脛骨が認められる場合にハードなスポーツをすると、足や骨や筋肉や腱に大きな負担がかかり痛みが発症します。

とくに陸上競技、サッカー、野球またバレーボールやバスケットボールなど足を使うことがないスポーツはありませんし、剣道や柔道やダンスなどでも、足を使います。

大人になってもたまに有痛性外脛骨になってしまう方もいますが、たいていは20歳未満の子どもになるのが一般的です。

有痛性外脛骨の原因は何か?②捻挫

有痛性外脛骨の痛みが出るメカニズムとしては、後脛骨筋の緊張が挙げられます。

捻挫、や繰り返し起こる後脛骨筋への過度な負担によって、外脛骨が舟状骨部から剥がれて、有痛性外脛骨が発症します。

後脛骨筋が引っ張られる原因としては、先に述べた偏平足もその要因の一つとなっています。

有痛性外脛骨の原因は何か?③偏平足

そもそもは舟状骨というのは足の内側に出っ張った部分になるのですが、その部分に後脛骨筋という筋肉がついています。

この筋肉は足の土踏まずを形成するのに重要な役割をしていて、この筋肉が緊張することで、足のアーチが保たれています。

有痛性外脛骨の人は、多くの場合、土踏まずが低くアーチのない足、いわゆる扁平足の傾向のある足をしています。

女子に多く、扁平足(へんぺいそく)傾向になっている方に有痛性外脛骨は多く見られます。

有痛性外脛骨の治療法

主に保存療法と手術療法の2つにわけられます。

保存療法は基本的に現在行っている運動を1ヶ月ほど中止させ安静にすることです。

縦アーチ(いわゆる土踏まず)をしっかりとサポートできるインソールを使用します。

またクッション性の良い靴を履いたり、テーピングにて足のアーチをしっかり作り、補助的にサポートすることも有効でしょう。

患部の腫れや炎症が痛みが強い場合にはステロイド剤の局所注射をして症状を抑えたりもします。

これで4か月以上保存療法を行ってもなかなか改善しなかったり、何度も繰り返し再発をしたり、日常生活にも支障がでる場合は手術療法の選択も適応となります。

手術は出っ張ってしまった外脛骨の一部を取り除く又は摘出するというものです。

術後の様態は個人差はありますが、早ければ1,2ヶ月でスポーツに復帰できます。

有痛性外脛骨の予防①運動後のアイシング

足を使用した後に熱くなった患部を冷やします。

激しく足の筋肉を使った際の炎症を抑えることにより症状の悪化を防ぐことができます。

タオルで包んだ保冷剤を患部に20分ほど足に巻いてしっかりアイシングしていきましょう。

有痛性外脛骨の予防②足首とすねのストレッチ

①まず正座をします。

②次にその状態からストレッチをする片側の膝を持ち上げます。

③前スネの筋肉が伸びます。

少しずつ続けることで、筋肉が柔らかくなり、ひざがより高くまで上がるようになります。

両側を30秒間行ってください。

有痛性外脛骨の予防③ふくらはぎのストレッチ

ふくらはぎのストレッチもシンスプリントの緩和に効果的ですので、積極的に行いましょう。

①脚を前に伸ばして、座った姿勢から始めます。

②次にタオルを片足にひっかけ、ゆっくり引っ張り、足裏を伸ばします。

③10~15秒間キープして、片足ずつ2~3回行いましょう。

有痛性外脛骨の予防④足首とすねのストレッチ

①まず正座をします。

②次にその状態からストレッチをする片側の膝を持ち上げます。

③前スネの筋肉が伸びます。少しずつ続けることで、筋肉が柔らかくなり、ひざがより高くまで上がるようになります。両側を30秒間行ってください。

有痛性外脛骨の予防⑤足の指のストレッチ

①椅子にすわり伸ばしたい(右側)足を組みます。

②右手で組んだ足首を掴み動かないようにしっかりと固定します

③左手の各指を足の各指に1本ずつ入れていきます。

④その状態から足首を回していきます。

自分自身でも足首がどのくらい動くか確認しながら大きく回していきます。

時計回りに20回、反時計回りに20回行ないましょう。

まとめ

ストレッチだけで改善は見込めるかというと残念ながらそうではりません。

もし子どもが有痛性外脛骨になってしまったらスポーツをやるのを中止して、適切ないい治療をやっていくことが早期改善につながっていきます。

足の痛みを我慢しながらクラブ活動や体育の授業をするのは非常に辛いもので有痛性外脛骨が原因で運動自体を嫌ってしまう子も少なくはありません。

特に若年者においては体力向上のための貴重な時期をこの痛みのために思う存分にスポーツを楽しめなくなってしまったり、またスポーツのパフォーマンスも低下してしまいます。

有痛性外脛骨はしっかり治療すれば治る病気なので諦めずにすぐに専門医療機関を受診することをお勧めします。

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