脊柱管狭窄症とは?
腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)は、中高年に多くみられる病気です。
背骨の中には、脊柱管という穴があり、そこには馬尾神経が通っています。
脊柱管は、加齢性の変化、椎間板の変性や骨の変形、靱帯の緩みなどが原因で、崩れます。
そうなると馬尾神経が圧迫されます。
馬尾神経は、脚部の神経をコントロールしている神経なので、圧迫されると神経の働きが乱されて、足に痛みやしびれが起こったり、動きが悪くなったりするのです。
脊柱管狭窄症の症状とは?
脊柱管狭窄症では、強い腰痛はそれほど感じません。
その代わり、下肢のしびれ、足のもつれなどが生じます。
200〜300m歩いただけでもこのような症状が出るので、長い距離を続けて歩くのが困難になります。
しかし、しばらく前かがみになって休むと、症状が治まり、また歩けるようになるのが特徴です。
このように歩行と休息を繰り返す状態を「間歇性跛行(かんけつせいはこう)」といいます。
特に、朝や寒い季節に症状が出やすいという特徴があります。
通常、歩くことは筋力の強化に役立つとして推奨されますが、脊柱管狭窄症の場合は症状を悪化させる可能性があります。
脊柱管狭窄症が進行すると、仰向けになっても足のしびれが起こって、からだを横にして背中を丸めないと眠れなくなるほか、排尿・排便障害を起こすこともあります。
脊柱管狭窄症が起こる原因とは?
主に加齢が原因になっており、老化現象だとも言えます。
脊椎の変形、椎間板の腫れ、黄色靱帯の肥厚などで脊柱管が狭くなり、脊髄や血管が圧迫されて発症します。
その他にも以下の様な病気が引き金となって、脊柱管狭窄症が発症します。
腰椎椎間板ヘルニア
上下の背骨の間にある椎間板という組織が壊れ、中身が外に飛び出した状態になります。
脊柱管の方向に飛び出すと、脊柱管の狭窄をきたします。
変形性腰椎症
加齢などにより腰の骨が徐々に変形した状態です。
刺激をうけた箇所で骨からとげが伸びたり(骨棘:こつきょく)、また骨と骨の間が狭くなったりして、脊柱管の狭窄をきたします。
若いときに腰を痛めた方や、腰に負担のかかる労働で無理をした方は変形性腰椎症になりやすいと言われます。
腰椎分離症
若い頃の運動などにより、腰椎の後方部分に亀裂が入り、分離します。
5%程度の人に分離があるとの報告があります。成人になってから症状が出る方もいますが、症状が出ないままの人も多くいます。
分離部が広がると、上下の腰椎がずれて「分離すべり」の状態になります。該当箇所では神経が圧迫を受けやすくなります。
腰椎すべり症
上下の背骨の間がずれた状態のことを「すべり症」といいます。
とくに女性では第4腰椎と第5腰椎の間がずれやすく、ずれが大きくなると、その部分で脊柱管が圧迫されて神経症状を呈します。
脊柱管狭窄症の対処法とは?
脊柱管狭窄症の対処法①マッサージ
マッサージで、患部の血流やリンパの流れを良くして回復を早めることができます。
脊柱管に負担をかけている原因の一つに筋肉の疲労があります。
その疲労をマッサージで取り除いていきます。
ただし、素人が安易にやると炎症や痛みなどの症状が悪化する場合がありますので、専門機関で施術していただくことが良いです。
脊柱管狭窄症の対処法②電気治療
脊柱管狭窄症の保存療法では、一般的な方法といわれています。
ホットパックと併用したりして、温熱や低周波で筋肉の緊張を和らげて血行を抑止、痛みの軽減とともに自然治癒力を高めます。
家庭用の低周波機器もあり、最近ではどこでも行われます。
ただ、家庭用もありますが、家庭で行うと手軽ですが、効果的というよりも手軽さが売りなので、扱っている整体院や接骨院(整骨院)、整形外科などの施設で行いましょう!
脊柱管狭窄症の対処法③牽引療法
温熱療法、ホットパックなどと併用して進められます。
劇的というよりも、徐々に痛みも楽になります。
専門家の先生が強度や角度を調節します。
牽引だけに期待しすぎず、ストレッチや軽い筋トレ、良質な食事や睡眠、ストレスを減らすなど様々な方法を並行してぜひ行いましょう。
脊柱管狭窄症の対処法④注射(神経ブロック等)
薬物療法の一つで、痛みが伝わらないように神経をブロックします。
鎮痛剤の他、ステロイド剤などもあります、病院の先生の指示で行います。
痛みはストレスになってしまうため、軽減することでさらに治療やリハビリが進みます。
脊柱管狭窄症の対処法⑤鍼・灸
ツボを刺激し神経の興奮を抑えながら、筋肉をほぐし、血行を良くすると、自然治癒力で脊柱管狭窄症の悪化が防げます。
鍼灸で腰や足の痛みやしびれを押さえながらその他の牽引や薬物療法、ストレッチなどの保存療法と並行するため、鍼灸をすすめる専門家もいます。
脊柱管狭窄症の対処法⑥整体、カイロプラクティック
マッサージと同じく、脊柱管狭窄症に十分な知識と経験がある先生でも、施術によって病気が悪化し、痛みもひどくなる場合があるようです。
脊柱管狭窄症の施術といっても、施設や先生により、やり方が様々なため、自分の状態について、よく話し合って、相談できる先生が望ましいです。
下手をすると、他の部位まで悪くしてしまうこともありますので、注意してください。
脊柱管狭窄症に手術は必要なのか?
脊柱管狭窄症になり、痛みが慢性的に続くと手術を勧められる方が多いです。
ですが、手術をしたからといって、100%痛みは消えるとわけではありません。
軽度の脊柱管狭窄症であれば、自然に半年以内に「完治」、回復する人は30~80%といったデータが見られます。
ということは、ほとんど、牽引や温熱療法、ストレッチなどの保存療法で良くなります。
手術で脊柱管狭窄症を治すという選択肢は、最後の手段にしておくことが良いです。
脊柱管狭窄症のまとめ
脊柱管狭窄症は、日常生活で体に負担をかけすぎると起こりやすい病気です。
若いからや昔は丈夫だったからと油断せずに、普段の体のケアや予防を怠らないようにしましょう。
既に脊柱管狭窄症なっている方は、いきなり手術ではなく、その他の対処法から実践してみると良いです。
松戸整体院には、病院の電気治療や牽引治療など、色々試しても改善しない脊柱管狭窄症の方が多く来院されます。
もしあなたも何をしても良くならない脊柱管狭窄症でお悩みなら、松戸整体院をおすすめします!