避けられているように見える時、相手は「あなたを拒んでいる」のではなく「自分を守っている」
パートナーの態度が急に冷たくなったり、目を合わせてくれなかったり、触れようとするとサッと距離を取られたり—。
その瞬間、胸の奥がギュッと痛くなりますよね。
「嫌われたのかな」「何かしてしまったのかな」と自分を責めてしまう。
でも結論から言えば、多くの場合、相手の“避ける行動”はあなたへの拒絶ではありません。
相手は“あなたが怖い”のではなく、「自分の弱さを見せるのが怖い」「気持ちをどう扱っていいかわからない」という“自分側の問題”で距離を取っていることがほとんどです。
だから必要なのは、
☑️ 追いかけることでも
☑️ 責めることでも
☑️ 我慢することでもない
まずは“沈黙=拒絶”という思い込みを手放すこと。
これが一番大切な対処法になります。
“避ける”は愛情の不足ではなく「感情のキャパ不足」から起きる
人は「嫌い」な相手より「大切な相手」を避けることがある
相手にとって本当にどうでもいい人には、わざわざ沈黙も距離も使いません。
むしろ、“大切だからこそ言えない”“嫌われたくなくて言葉を飲み込む”など、相手が大事だから距離を取ることが心理学的に非常に多いのです。
例えば、
☑️ 疲れていることを見せたくない
☑️ 怒りや不安をぶつけてしまいそう
☑️ どう伝えればいいか分からない
☑️ 好きだからこそ期待に応えられない自分が苦しい
こういう状態の時、人は“近づく”のではなく“避ける”を選びます。
避けられると不安になるのは、あなたが「愛情深い人」だから
避けられた瞬間に胸が痛くなるのは、あなたが“関係を大切にしている人”だから。
ただし、心の中にはこんな反応が起きます。
☑️ 相手の沈黙を「嫌われた」と受け取る
☑️ 自分のせいだと感じてしまう
☑️ 理由を探し続けてしまう
☑️ 相手の態度が気になり、心が休まらない
これはあなたが悪いのではなく、人間の「愛着の反応」です。
愛している相手の態度が変わると、脳は“危険”と判断し、心が敏感になります。そのため、必要以上に“拒絶”として受け取りやすくなるのです。
心の緊張は、体にも蓄積される
パートナーの冷たさを感じたとき、胸のあたりが重くなったり、胃がぎゅっとしたり、呼吸が浅くなる経験はありませんか?
これらはすべて、「拒絶されたかもしれない」というストレスに対する身体反応。
心の不安が体に現れるのは当然で、その緊張が解けないままだと、
☑️ 相手の態度に過剰反応しやすくなる
☑️ 自分を否定する思考が増える
☑️ 冷静さを失い、感情的な行動につながる
こうした流れが起きてしまいます。
だからこそ、心だけでなく体のケアも必要になるのです。
避けられている”と思っていたけれど、実は…
30代女性・会社員
彼が急に冷たくなり、触れようとすると避けられるようになりました。
彼女は毎日、「嫌われた?」とSMSで確認したくなるほど不安に。
初回のカウンセリングで彼女は言いました。
「目をそらされるのが、いちばん辛いんです。」
話を深く聞くと、彼女の中に“本音を言ったら嫌われる”という過去の傷があることが分かりました。
施術中、背中から胸、みぞおちにかけてゆっくり手を当てながら呼吸を整えると、しばらくして涙が溢れてきました。
「私、ずっと“見捨てられたくない”って思ってたんですね。」
彼女の心と体の緊張が少しずつほどけていくと、その後、彼の方から話しかけてくれることが増えました。
40代男性・経営者
妻から急に距離を置かれ、触れようとすると避けられる。
「俺、何かした?」と自分を責めてばかりの日々。
カウンセリングでは、“言い争いになるくらいなら沈黙を選ぶ性格”の奥に、「本音を言ったら嫌われる」という妻のパターンがあると気づきます。
施術を行い、呼吸をゆっくり整えていくと、彼の肩の力がふっと抜けました。
「向き合う前に、自分が整わなきゃダメだったんだな。」
そこから、ふたりの関係は穏やかさを取り戻し、会話が自然に戻っていったそうです。
パートナーに避けられているときの3つのステップ
① 相手の沈黙を“否定”と決めつけない
避けられた瞬間、「どういうこと?」「なんで?」と問い詰めたくなります。
でもこれは逆効果。
沈黙には必ず“理由”があります。
しかしその理由は、あなたへの怒りより、自分自身の処理できない感情。
だから、“沈黙は拒絶ではない”と知るだけで、心の緊張が一段階ゆるみます。
② まず自分の体を整える(深呼吸・胸の緊張をゆるめる)
相手が避けると、あなたの体にも緊張が走ります。
息が止まり、胸が硬くなり、思考がネガティブに偏る。
この状態で話し合うのは危険です。
そこで、施術でも行う“自律神経を整える呼吸”が役立ちます。
1. ゆっくり吐く
2. 胸に手を当てて温かさを感じる
3. お腹まで空気を送る
これだけで、「怖さ」から「落ち着き」へ切り替わりやすくなります。
③ 追いかけず、責めず、ただ“整った自分”で向き合う
心と体が整うと、相手の態度も自然に変わります。
あなたが穏やかになると、相手は“安心して近づけるようになる”のです。
これはパートナーシップにおける最大のポイント。
相手を変えようとする前に、自分を整える。
それがもっとも早く、関係を修復する方法なのです。
避けられているときこそ、自分の心と体を整えるタイミング
パートナーの態度が冷たくなると、=「終わりかもしれない」「嫌われた」と感じます。
でも実際は、相手の心にも、あなたと同じ“怖さ”や“不安”がある。
大事なのは、
☑️ 追いかけない
☑️ 責めない
☑️ 我慢しない
☑️ 不安のまま動かない
そのどれでもなく、まず自分の心と体を整えること。
その落ち着いたエネルギーは、必ず相手に伝わり、沈んでいた距離を自然に縮めてくれます。
避けられていると感じる瞬間は、関係が終わるサインではなく、より深くつながるための入り口です。
どうか安心してください。
あなたは拒絶されていません。
ただ、ふたりがもう一度やり直すための、静かな準備期間が始まっただけなのです。



蓮司