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肩こりは現代病
今や国民病とも現代病とも言われる肩こり。
厚生労働省の2004年度国民生活基礎調査によると、日本人が訴える不快な自覚症状の中で「肩こり」は男性で2位、女性では1位となっています。
そんな肩こりを緩和させる効果のある食べ物を紹介したいと思います。
肩こりを緩和できる食材
梅干し・レモン
梅干しやレモンといった酸っぱい食べ物には、酸味成分であるクエン酸が含まれています。
肩こりは、乳酸という疲労物質が蓄積されることが問題だと言われています。
クエン酸には乳酸を溜め込まない作用がありますので、肩こりを予防する効果があるのです。
クエン酸が体内に十分あるとエネルギーが作られて疲労が残ることがありません。
大豆
大豆には、血行を良くよくする作用に優れたビタミンEが多く含まれています。
このビタミンEは手や足の先といった体の末梢にある細い血管までを拡げて血流をスムーズにする働きがあります。
血行が良くなることで、筋肉の緊張を和らげ、凝り固まった肩の筋肉をほぐすことができます。
ねぎ
ねぎにアリシンという成分が含まれています。
注アリシンは血行を促進して体を内側から温めてくれるほか、疲労物質を分解する働きもあるため肩こりを解消に必要な作用が揃っています。
アリシンはねぎの青い葉の部分に多く含まれています。
アリシンには水に溶けやすく熱に弱いという性質があるため、調理する際は気をつけてください。
しょうが
昔から体を温める効果があると知られているしょうがも、肩こりの解消に効果が期待できます。
しょうがは新陳代謝を活発にして血行を促進する働きに優れています。
調理に使うほか、しょうが湯として飲むのもおすすめです。
豚肉
疲労回復には、エネルギーの代謝をよくするといわれているビタミンB1を摂取するとよいでしょう。
ビタミンB1には、体内の糖質をエネルギーに変換する大切な役割があります。
ビタミンB1が不足すると疲労物質である乳酸が蓄積してしまい、肩こりの原因になります。
チーズ・ヨーグルト
肩こり解消には、カルシウムも大切です。
カルシウムが体内に不足すると、筋肉の中にある酸化物質の中和が十分に行われなくなり、結果として筋肉が疲労してしまいます。
カルシウムを多く含むチーズやヨーグルトなどの乳製品を摂取するとよいでしょう。
肩こりを招く食事
インスタント食品中心の食生活
インスタント食品ばかりを食べている人は注意が必要です。
多忙な現代人にとってインスタント食品は生活に無くてはならない存在となっています。
しかし、このような食事ばかりでは筋肉活動や血流改善に必要な栄養素をしっかりと取ることができません。
栄養素が筋肉に行き届かないと肩こりの原因になるのです。
甘いモノの食べ過ぎ
甘いモノの食べ過ぎも肩こりと深い関係があります。
甘いモノを食べると体内で血糖値が上昇し、一時的に疲れが取れたように感じます。
しかし、血糖値が急激に上がると、脾臓(ひぞう)と呼ばれる臓器に大きなストレスがかかります。
すると、内臓に関連する腹直筋が収縮し、体が前傾姿勢となります。
体が前かがみになると、肩こりを引き起こしやすくなります。
噛みごたえのない食べ物
噛みごたえのない食べ物も肩こりを招く原因です。
咀嚼(そしゃく)と肩こりは大きく関係しています。
麺類やパンなど、噛(か)みごたえのない柔らかいもの中心の食生活は肩こりを招く原因となるため注意してください。
肩こりになる原因
自律神経のバランスが悪くなる
第一に、乱れた食生活によって自律神経のバランスが悪くなるということがあげられます。
「食事をする時間が毎日バラバラ」「朝食をとらない」といった生活を送っていると、体のリズムが崩れ、自律神経のバランスが悪くなるのです。
自律神経のバランスが悪くなることで筋肉の緊張状態が続き、肩こりが起こります。
血液循環や水分代謝の悪化
栄養が偏った食生活を送っていると、たんぱく質・炭水化物・ビタミン・ミネラルなどが不足します。
すると、体の血液循環や水分代謝が悪くなり、肩こりが現れるのです。
咀嚼回数が少ない
第三に、咀嚼(そしゃく)回数が少ないということがあげられます。
食事をするとき、咀嚼(そしゃく)回数が少なかったり片側だけの歯で噛(か)んでいたりすると、顎が弱くなり噛(か)み合わせが悪くなるのです。
噛(か)み合わせが悪くなることで、頰や首の筋肉がアンバランスとなり、肩こりが起こります。
まとめ
肩こりは食事と深いかかわりがあります。
単に運動不足だけでなく、栄養不足が問題で肩こりの人も多くいます。
運動、栄養、体のケアなどバランスよく体をいたわってあげることが必要です。